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2017年7月31日 (月)

阪急うめだ販売日記 Vol.1




いよいよ、今日から阪急うめだ本店での企画展が始まる。
本社が大阪市浪速区にあるゆえ「故郷に錦を飾る」ような気分であるが、果たしてロシア雑貨が関西人に受け入れられるか、不安が募るばかり。私が知る限りでは、大阪にロシアを専門に取り扱っている雑貨屋はない。

「このマトリョーシカって、何に使うねん?」
「ただ飾るだけの人形が、こないしますの?」
と想定される質問を思い浮かべては、その模範解答を考えている。
というのも、木の香をオープンした当初、会社の同僚と顔を合わせる度に、同じような質問ばかり受けていたから。
おかげで関西人は、用途がはっきりとしないものは無用に等しいという思考回路だと、見る見るうちに刷り込まれてしまった。
偏見極まりないが、マトリョーシカを並べる度に、その同僚の言葉が思い出されて、つい苦虫を潰したような顔になってしまう。



今回の『スークの好きなモノ縁日』と題された企画展。この中央街区を覗くと、埴輪、多肉植物、招き猫とマニアックな雑貨ばかりを扱っている店が軒を連ねている。
それもディープなマニア様をも唸らせる極上のレア物もあり、門外漢であっても興味をそそられる物ばかり。
「誰が買うの?」とツッコミを入れたくもなるが、それはお互い様、他人様、恵比寿様。
マニア様を唸らせなければ、この稼業を続けることはできない。
この世知辛い世の中を渡っていけない。

そして小心者の私は、それら逸品がずらりと並んだ他店を眺めるうちに、果たしてうちの品揃えは、マニア様の心を躍らせることができるか、不安の虫に押し潰されそうになる。
苦虫、不安の虫と、どうも私の周りには様々な虫が飛び交っている。



「これだけ、ディープな専門店ばかり集合するなんて、さすがデパートの企画ですね。エネルギーが湧いてきました‼︎」
と番頭のお志乃が嬉々として言い放つ。
お志乃の辞書には、マイナス思考という言葉はない。いつも前を向いて生きている。
「そうやなぁ。泣いても笑っても、10時からが本番や」
と如何にも東京出身者が言いそうなエセ関西弁で応えてみる。そして言った瞬間、恥ずかしくなり、棚の上を掃除するフリ。
泣いて終わるのならば、笑って終えたほうがいい。もう船出は迫っている。
ここは肝を据えて、男ならばやり遂げなければならぬ。

(つづく)

7月 31, 2017 |

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